ヘロQ第3回公演「〜平成ヘロヘロ時代劇〜からくり雪之JOE変化」のリ・イマジネーション(=再創造)版。旧作とは違ったキャラクター、より複雑な人間模様、多彩なアクション。そして、心に響く演出。「機械仕掛けのカラクリ人形とその仲間たちが、城を追われた姫様のために力を合わせて悪と戦う。そして正義は勝つ!」と、一言で要約できる物語だが、様々なキャラクター達の間で繰り広げられる複雑で繊細な人間模様、とりわけ心を持たぬカラクリ人形・雪之丞とりん姫との心の交流は今のこの時代だからこそ見て感じて欲しい作品。ちなみに初演で姫役を演じた長沢は今回もしばらくの間、自身が絶対に姫をやる!と主張していたが、初演から14年もの月日が経ってしまったので泣く泣く姫役を辞退したとか? …とはいえ、姫役の福圓さんを推薦したのは当の長沢。結果は多くの人の涙をさらう好演となった。